目次~もくじ~

植木の植え方をまとめました

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さいたま市内とその周辺の植栽工事、植栽管理、造園工事、外構工事を承っています『やどねガーデン』です。お庭づくり関連の記事で、植木を植えている様子の記事が多く閲覧されているようでしたので、ギュッとひとつにまとめてみました。お役に立てれば嬉しいです。

タイトル下に分かりやすいサブタイトルで目次をつくっています。実際に植えつけている様子をご覧になりたい方は、『7.植木の植えつけ方(実際の植栽作業の様子)』まで飛ばしてください。

まえがき、注意事項

この記事に記載されていることは、あくまでひとつのやり方というだけで、これが正解というわけではありません。私個人の考え方というものも多分に含まれています。相手が生き物である以上、正解はいくつもあります。気に入ったものだけ役立てていただければ幸いです。

関西~関東地方での植栽を前提としていますので、それ以外の地方の場合だと当てはまらない可能性があります。ご注意ください。

植木の選び方

植木の選び方、オススメの樹種、根鉢の種類、植え方の順でご紹介していきます。

植栽をして、どんな雰囲気にするか

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建物や外構の雰囲気に合わせて樹木を選ぶと、統一感がでて、見映えが良くなります。

基本的には、葉っぱが分厚いものが和風で、葉っぱが薄いものが洋風の樹木です。和風にするか、洋風にするか、ということを決めましょう。モダンの場合も同様です。

和風の樹木と洋風の樹木を考えずに混ぜて植えてしまうと、違和感が残ってしまいます。好きな樹木が複数あって、どうしても混合して植えたい場合は、仕立て方を変えてみると、うまくいきます。

例えば、1本立ちではなくて株立ちのものにしたり、玉づくりではなく自然樹形にしたり、中木や低木を挟んで馴染ませたり、溶け込ませる工夫をしてみましょう。

主役の植木を選んだら、周囲の植木はそれに合うものを選ぶ

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周囲の雰囲気がどちらとも言えないような場合は、どれかひとつ気に入った樹木を選びましょう。

そして、その周囲に植える植木をその主役の雰囲気に合わせます。

例えば、『オリーブ』を選んだとしたら、その傍に『モミジ』や『キンモクセイ』は植えられません。『ジューンベリー』や『フェイジョア』など、雰囲気の合うものを選びましょう。

逆に、『モミジ』や『キンモクセイ』を植えるのであれば、『サザンカ』、『ヤマモモ』などと良く合います。

今挙げた樹木はほんの一例ですので、ぜひご自分が好きな樹木を探してみてください(^^)

同じ樹種でも、枝ぶりによって雰囲気は全然違う

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さきほどの雰囲気のお話しと繋がってきますが、同じ樹種であっても、生長の仕方によって雰囲気が全然違ったものになることがあります。

同じ樹種でも、思っていたものとイメージが違ってくる可能性もありますので、注意してください。

一番如実に変化があるのは、『一本立ち』か『株立ち』かの違いです。幹の数が1本なのか複数本なのかで、枝ぶりの広がり方が変わってきます。

『一本立ち』のほうが線が太く、『株立ち』のほうが線が細くなりやすい印象があります。なので、多品種を寄せ植えする場合は、『株立ち』のものを選んだ方が合わせやすいです。

同じ樹種でも、品種が違うことによって、雰囲気が変わることもあります。例えば、『サザンカ』の場合、エリナという品種は、樹高が低く、小ぶりな葉や花をつけ、洋風にも合わせやすい樹木になります。

パッと見で分かりにくいものでも、例えば『常緑ヤマボウシ』であれば、ホンコンエンシスより月光のほうが花付きが段違いに良い。『エゴノキ』であれば、白花より赤花のピンクチャイムのほうが樹高が低くまとまりやすい。など、生長していったときに違いが出るものがあります。

どのくらいの高さや幅にするか

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センスの良い植栽にする場合、樹種より高さや枝ぶりのバランスが重要です。

基本的には、並んでいる樹木の背の上端が揃わないように注意します。

どうしても同じ高さになってしまう場合や、どうしても植えたい位置が決まっている場合などは、剪定で高さを調整します。

常緑樹か落葉樹か

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日本には、春夏秋冬の季節があって、落葉樹を選んだ場合は、冬になるとすべての葉が散ってしまいます。

1本だけ植える場合は、そんなに気にしなくても大丈夫ですが、複数本植える場合は、常緑樹と落葉樹をうまく組み合わせてみましょう。

常緑樹だけにしてしまうと、季節感が無くなり平坦な印象になってしまいやすいですが、バランス良く落葉樹も組み合わせてあげることで、開花、紅葉、落葉などの季節感を植栽に取り入れることができます。

逆に落葉樹だけにした場合は、寂しい雰囲気になりやすいです。単体で植える場合は、足元に常緑の低木やグランドカバーを植えるだけでも、全然印象が変わります。

高木を植える場合は、足元に低木を添えると安定する

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視線を下げた部分に重心をもってくることで、足元が引き締まって見える効果があります。

同じ樹種を列植するか、何種類かの樹種を繰り返しパターンで列植すると安定しやすいです。

私が良く好んで使うのは、『コンフーサ』、『オタフクナンテン』、『フィリフェラオーレア』の混植です。

ただ、効果的に植えないと、見映えが悪く逆効果になってしまうこともありますので、植える場合はセンス良く植えるようにしましょう。

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さらに、『ハツユキカズラ』などのグランドカバーを低木の下になるように植えると、もっと安定します。

オススメの樹種(常緑樹)

オススメの人気な樹種を、常緑と落葉で3つずつ挙げていこうと思います。

まずは常緑樹から。

シマトネリコ

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個人庭の植栽では、不動の王者になりつつあるシマトネリコ。常緑樹で涼しげな印象のあるところが大人気です。芽吹きが強いので、植えつけた年から剪定が必要です。

常緑樹ですが、まったく落葉しないというわけではありません。3~6割くらいの葉は落ちます。とくに植えつけて数年は落葉しやすいです。根付いた後であれば、場所によっては落葉が少なくなる可能性もあります。

オリーブ

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シルバーリーフが持つ独特の存在感は、他の樹木では表現できません。洋風の雰囲気や地中海風の雰囲気によく合います。植えつけから数年は生長がゆるやかですが、根付いてからの芽吹きは旺盛です。中の枝を上手に抜いてあげて、窮屈にならないようにしましょう。

オリーブの実は、生食では食べられず渋抜きをしなければいけないので、「食べれるから」という目的はあまり現実的ではありません。手をかければもちろん食べられますが・・・。

最近では、同じシルバーリーフ系で、『フェイジョア』も人気が高まってきています。ただ、葉っぱが丸く芽吹きが弱いので、樹形の管理が少し難しいです。実は生食で食べられます。

ソヨゴ

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洋風でも和風でも合う樹木なので、モダンなお家に良く合います。枝の伸び方が、横に広がらずに垂直に伸びていきやすいため、大きな剪定があまり必要ありません。

オスとメスがあって、赤い実をつけるのはメスの株のみです。生長がゆるやかで樹形をつくるのが難しいので、樹高は、最初からある程度の高さのものを選んだ方が良いです。

オススメの樹種(落葉樹)

次に落葉樹のご紹介です。「葉が落ちるのは嫌なので常緑樹が良いです」という声をよくお聞きしますが、紅葉したり花をつけたりと季節感のある変化が楽しめるのは、落葉樹ならではです。もちろん、常緑樹でも葉が落ちないわけではありませんので、そちらはご注意を・・・。

今回は、他の樹種との寄せ植えのしやすさの高いものを選んでいますので、シンボルツリーで1本だけ植えるという場合は、『ヤマボウシ』や『カツラ』などの存在感のある樹種もオススメです。

エゴノキ

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線が細く、自然樹形が綺麗にまとまりやすいので、大きな剪定が必要ありません。ベル状の白い小さな花がつきます。

紅葉は黄色なので、オレンジや赤に紅葉するものと合わせるとより映えます。

ジューンベリー

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丸いコロコロと可愛らしい葉っぱで、白い花がつきます。実はおいしいのですが、食べ頃になる前に、鳥さんのご飯になってしまうかもしれません(-_-;)泣

ツツジのように、花がついてから葉がつくので、お庭のアクセントになります。樹形が細くなりやすいので、寄せ植えで使いたい樹木です。シンボルツリーにする場合は、株立ちのものを選びましょう。

紅葉はオレンジから赤色ですが、そこまで綺麗に染まらないことが多いです。

ヒメシャラ

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綺麗な樹皮と枝ぶりで、落葉後の見た目もカッコイイです。樹皮を楽しむ植木は、ほかにも『カツラ』や『サルスベリ』などがあります。

ヒメシャラは、シャラより葉や花が小さめで涼しげな印象です。花は白色です。幹からの枝吹きが多く密になりやすいので、スッキリとさせたい場合は、枝の根元から残す枝を厳選します。

紅葉はオレンジから赤色です。カナブンがつきやすいので、消毒も定期的に行いたい樹木です。

水やりのしやすさについて今一度考える

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それではこれから、実際に植栽のやり方についてご紹介していきますが、ぜひその前にお手入れまわりの環境も振り返ってみてください。

植栽をしたら、剪定するためのハサミだけではなく、水やりをしてあげる必要がありますので、ホースは必須です。

水栓が近くにあるかどうか、ホースリールは使いやすいものかどうか、今一度確認してみましょう。水栓が無いようであれば、水栓の増設も視野に入れたほうが良いと思います。場合にもよりますが、比較的簡単に水栓は増やせますので。

↑私がオススメしているホースリールはこちら。本体が重くて、ホースがねじれにくく使いやすいです。

根巻の素材について

鉢の種類によって、外すか外さないかが変わってきます。

麻布と麻ひも

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外さずに、そのまま植えます。外してしまうと、根鉢が崩れてしまう恐れがあるので注意しましょう。麻でできたものは、時間の経過で分解されて消えます。

麻ひもではなく、ビニールひもで巻いてある場合も、そのまま植えます。簡単に取り除けそうな場合は、植え穴に置いてから埋め戻す直前にビニールひもだけ取り除きましょう。

低木類で、写真のようなネットに入っている場合は、底を丸々切り取ってから上に引っ張ると、枝を折らずに綺麗に取れます。

不織布や耐根ポット

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ハサミなどで切り込みをいれて剥がしてから植えます。つけっぱなしで植えると、根詰まりしやすく生育が悪いです。

水が浸透するので、仮植えする場合は、便利です。すぐに場所を移す予定がある場合は、つけたまま植えておいて、本植えのときに外すと良いと思います。

生育を抑えたい場合は、そのまま植えたり、わざと不織布のポットに植えてから植えつけるというのもありです。その場合は根詰まりしますので、定期的に根を崩して植え直してあげる必要があります。

ポリポット、ビニールポット

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外してから植えます。つけっぱなしで植えると、根詰まりしやすくなるだけでなく、水はけも悪くなりますので根腐れしやすいです。

根がパンパンに張ってしまって外せないときは、ハサミなどで切り込みを入れて剥がしましょう。底穴に抜けて伸びている根は、なるべくちぎらずに植えます。

プラスチック鉢

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外してから植えます。影響は、ポリポットと同じです。

根がパンパンに張って外せない場合は、ノコギリやトンカチなどで壊してしまいます。その場合は、根をなるべく傷めないように注意しましょう。

底穴に抜けて伸びている根は、外したときにちぎれてしまうことが多いと思いますので、ちぎれてしまった根は残さず全て取り除いてから植えましょう。

土壌改良について

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植物は、そこで生きている訳なので、食事(肥料、水、日当たり)が立派でも、住む家(土壌)がボロボロでは、健やかには育ちません。

ここで言う土壌改良とは、腐葉土や堆肥などの肥料分のことではなく、土壌の団粒構造を改善する赤玉土などのことです。

ギュッと詰まった土にそのまま植木を植えても、根が張りにくいので活着が悪くなります。腐葉土や堆肥などの肥料分はどちらかというと水分を保持しやすいので、元肥を入れる場合は、水はけの改善も合わせてするようにオススメしています。

元の土壌が悪くなければ、そのまま植えたり、肥料分だけ加えて植えても、全く問題ありません。土がゴロゴロしすぎていたり、ベチャベチャしすぎていたりする場合は、それに合わせて土壌を改良していきましょう。

酸度調整をする場合は、苦土石灰などを使いますが、よほど酸性で無い限りはそのまま植えて大丈夫です。私がいつも植栽するときは、石灰による酸度調整はせず、酸度調整された培養土を使って植えるようにしています。

基本的には、果樹用の培養土を混ぜる

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現状の土に合わせて配合していくのが理想ですが、それを手探りで行うのはなかなか難しいですよね?

なので、ご自分でされる場合は、配合されている培養土を使うのが一番簡単だと思います。植木用や果樹用で売られているものがあると思いますので、それを使いましょう。

土質を改善する赤玉土を始めとして、肥料分や根腐れ防止材なども含まれていますし、酸度もほとんどの植木と相性が良い中性~弱酸性に調整されています。

草花用の培養土は、軽くなるように配合されていますので、植木を植えるときには適しません。注意しましょう。

ブルーベリー、サツキ、オリーブなど一般の培養土を好まない樹木の場合は専用培養土を混ぜる

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ほとんどの樹木は、中性~弱酸性を好みます。

違う酸度を好むものは、ホームセンターで見てみると、専用の培養土が売られていますので、それを使って植えましょう。

『ブルーベリー』や『サツキ』は酸性で、『オリーブ』は中性~弱アルカリ性を好みます。

専用の培養土が無い場合は、酸性にするのであれば鹿沼土を、アルカリ性にするのであれば苦土石灰を混ぜます。

配合が分からない場合、酸度が分からない場合

「酸度が適合しないと枯れてしまう」ということは全くありませんので(私の経験上ですが・・・)、良く分からなければ植木用や果樹用の培養土を、既存土に2~3割ほど混ぜてから植えましょう。

私は、下の写真の改良材を使うことが多いです。ご参考になれば幸いです。土質が酷い場合は、5割くらい混ぜることもあります。

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・果樹用の培養土
・硬質赤玉土中粒
・木炭、ゼオライト
・お馬のたい肥

お馬のたい肥はマルチング用も兼ねています。マルチングをすると、泥ハネがしにくくなったり、保湿や保温の効果があったりするのでオススメです。私は好んで使っていますが、キノコが生えてくるリスクもありますので、お好みでどうぞ。

植栽作業に使用する道具の例

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・スコップ
・剪定バサミ
・ノコギリ
・万能バサミ
・ブルーシート
・掃除道具
・手袋
・ゴミ袋、土のう袋

これだけ揃えれば、何でも植えられます。草花を植える場合は、ハンドスコップ(移植ゴテ)も必要です。

植木の植えつけ方(実際の植栽作業の様子)

私は、水極めがあまり好きではなくて、空極め(土極め)で植えることほとんどです。なので、今回の作業の様子も空極めでの植えつけです。ネット検索してみると、水極めの植え方はたくさんアップされているようなので、ちょうど良かったですね。

水極めは初心者の方でも空隙(土の中に隙間ができてしまう)ができにくいのがメリットなのですが、ドロドロと柔らかくなって植えつけ後の安定があまり良くないので支柱が必要です。

土壌改良をせずに空極めすると水が通りにくくなる可能性がありますので、空極めする場合は必ず培養土を混ぜてから植えてください。

では、実際の作業の様子をご紹介していきます。植木の種類によって、必要な作業が変わりますので、今回は、『シマトネリコ』と『ソヨゴ』の作業を混合してご紹介していきたいと思います。

まずは作業する場所を確保します

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もし散らかっている場合は、周辺を片付けましょう。植木を近くまでもってきて、道具を用意します。横着すると怪我の原因になりますので注意しましょう。

エクステリア工事に伴っての植栽であれば、せっかく出来たばかりの構造物が汚れてしまいますので、ブルーシートを敷いて保護しましょう。土汚れはかなり落ちにくいので(-_-;)

植える位置を決める

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植える位置に仮置きします。このときに全体のバランスを見ながら、微調整をして、根鉢を置いたところに、根鉢の外周にそって、スコップなどで印をつけておきます。

印がつけ終わったら、穴を掘るときに邪魔にならない場所へ植木を移動させます。

絞ってあるヒモを切る

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植木の枝がヒモでしおられている場合は、枝を絞っているヒモを取り除きます。

上から順に切り取りましょう。下から切ると、最後に支えるのが細い枝になってしまいますので、上の細い枝が折れてしまったり傷ついてしまったりすることがあります。

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ヒモをすべて切り取ったら、植木を起こしてから、軽く幹や枝を振り、絞られて変形した樹形を戻します。

樹形を整える

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ソヨゴの場合は、剪定が必要ないほど樹形が安定しているものがほとんどですが、仕入れたてのシマトネリコは、写真のように枝が暴れ放題になっていることが多いです。

植木の正面のことを『顔』と言うのですが、荒れている状態だと顔が見えにくいです。顔を決めたら、パパッと枝を飛ばして、植える前に樹形を軽く整えます。

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このような感じで、シマトネリコっぽい樹形に戻しました。葉っぱではなくて、枝を減らすようにすると、写真のように綺麗な樹形に戻ります。

鉢を外す

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今回のような麻布で巻いてあるものは、そのままの状態で植えます。外すと、根鉢が崩れてしまうので注意しましょう。根鉢の種類につきましては、先ほどご紹介した通りです。

写真はシマトネリコのものですが、麻布に、麻ひもとビニールひもが巻いてあります。こういう場合は、そのまま外さずに植えた方が良い場合が多いです。

気になるようであれば、植え穴に下ろして埋め戻す直前に切り取って取り除きましょう。ビニールひもを取り除いてから植木を動かすのは、根鉢が崩れてしまう可能性があるのでNGです。

植え穴を掘る

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スコップでつけた印より大きく、植え穴を掘ります。植える樹木の根鉢(麻布で土が巻いてある部分のこと)の大きさより、ひと回り大きいくらいの穴を掘ります。最低でも、手のひら1個分(20cmくらい)は確保します。

周囲だけではなくて、高さも少し深めに掘って、土壌改良してから適切な高さに少し埋め戻しておきます。仕上がりの高さは、根鉢の上端が土の高さと同じか、根鉢の上端が少し高いくらいが理想です。根鉢の上端が土より低くなってしまうことだけは避けてください。

植える場所が粘土層の場合

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植える場所が粘土層の場合は、粘土層を抜けるまで掘りましょう。

粘土層の中だけで植えると水がはけなくなってしまい、溜まったままの状態になってしまいます。

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掘る深さが深くなるので大変ですが、これを怠ると根腐れします。

もし掘れる範囲がすべて粘土層だった場合は、土の入れ替えを行って、透水パイプを通したほうが良いです。

土壌改良します

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写真は左から、硬質赤玉土中粒、お馬のたい肥、木炭、培養土です。培養土がベースになるのですが、赤玉土で団粒構造、たい肥で有機質、木炭で根腐れ防止をそれぞれ強化しています。使用する培養土は、草花用のものでは軽すぎるため、植木用の少し重たいものにします。

培養土だけで植えると、土が緩くて転倒しやすくなるため、既存土も使います。既存土があまりにもひどい状態の場合は、出した土をすべて処分し、黒土や赤土などを新しく入れてから、培養土を一緒に混ぜ込みます。

時間に余裕がある場合は、既存土を掘り返したものを数日~1週間くらい天日干ししておきましょう。黒のビニール袋に入れて日なたに置いておくと、殺菌もできてより効果が高いです。

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土壌改良材を、掘り出した土にかぶせます。まんべんなく広げるのではなく、写真のように山にします。既存土にもよりますが、2~3割くらいは混ぜないと効果が薄いです。

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下からひっくり返すように混ぜていきます。上からかき混ぜても全然混ざらないので、ふもとの土を頂上へ移動させてを繰り返します。

グッと固まるけど、パラッと崩れるような、パラパラのチャーハンのような土が理想です。改良しても、ベチャベチャしている場合は、改良材が足りていないので、培養土か赤玉土を足しましょう。パラパラしすぎてしまった場合は、既存土を足してください。

写真の堀跡を見ていただくと分かりやすいかと思いますが、周囲の部分は垂直になるようにまっすぐ掘ります。ここで、穴底にむかって先細りになるような植え穴を掘ってしまうと、鉢底に土が入りにくくなってしまいますので注意しましょう。

植木を穴に下ろす前に、混ぜ返して土壌改良が終わった土を底穴に一部戻して踏み固めておきます。ちょうど良い高さまで埋め戻して高さを調整します。

植え穴に植木を下ろします

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植え穴に根鉢をそっと下ろします。根鉢の上端が、地面の高さとまったく同じか、若干浅くなるようにしましょう。深植えは厳禁です。

高さが高い場合は、根鉢を一度どけてから掘り下げ、高さが低い場合は、そのまま土を周囲に戻しながら根鉢を揺らして、鉢底に土を充填して高さを上げていきます。

植木の『顔』を決める

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樹木の『顔』を決めます。どちらを正面にするか、どの幹や枝をどちらに向けるのかを決めます。あとから動かすのは大変なので、この向きがそのまま仕上がりになります。しっかり悩みましょう。

仮置きした際に、木が倒れて安定しない場合は、少し土を戻して軽く踏み固めて動かないようにします。

数回に分けて埋め戻す

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次の項目の『立ち』についても合わせてご覧ください。

周囲に土を戻して、突き棒や靴の裏で、ガシガシ固めていきます。隙間ができないようにかなり強めに締めます。一度にすべて土を戻してしまわずに、2~3回に分けて、突きながら戻してを繰り返していきます。

思っているよりも強く突き固めるのが、うまく植えるコツです。土壌改良が足りていれば、強く突き固めても水は必ず浸透していきますので、水が通らなくなってしまう等の心配は必要ありません。

『立ち』を確認します

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色々な方向からみて、垂直かどうかを確認します。わざと傾けて植える場合もありますので、真っ直ぐ垂直でなければならないということはありません。ソヨゴの場合は、幹がまっすく真上へ伸びて生長していくので、垂直になるように植えたほうが見栄えが良いです。

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両側やナナメのほうからも見て、まっすぐになっているか確認します。傾いていれば修正します。修正後は土が緩むので、しっかり突き固めましょう。

立ちを見てから埋め戻した場合、埋め戻した動作で立ちが変わってしまうことがあります。立ちを確認しながら埋め戻し、埋め戻した後に必ず立ちを確認しましょう。

水鉢をつくる場合

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余った土で、水鉢を切ります。つくってあげたほうが植えつけ直後の水切れがしにくくなるので、できればつくってあげたいところですが、もしつくらない場合は、水やりを多めにやれば大丈夫です。

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写真のように、幹に土を盛り上げたら、

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中心から外に向かって土を押し広げて土手をつくります。これを『水鉢(みずばち)』といいます。水鉢をつくらずに水やりをすると、地面の表面を水が流れていってしまい、植えた根鉢に水が浸透していきにくいです。

根が普通に水分を吸えるようになったら、景観を損ねる水鉢は壊してしまうので、柔らかいのに壊れにくい水鉢が理想です。

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水鉢をつくらなかったときの水やりは、根に水がいく前に、水が流れていってしまい、少し水やりが難しいです。

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この場合は、その周囲も含めて全体をたっぷり灌水します。

たっぷり水やりします

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水鉢全体に軽く水を撒いてから(水鉢が壊れにくくなる)、水鉢の中に水をたっぷり入れます。水たまりになるまで、たっぷりと水やりしましょう。すぐ水が沈んでいってしまうようであれば、水たまりができるまで灌水を繰り返します。

時間が経過して水たまりが引いたときに、土がへこんでいなければ上手に植えられた証拠です。夏前後に植える場合は、水たまりが引いたあとに、また水たまりができるまで水やりします。何回か繰り返して、水鉢の外側にも灌水しておきましょう。春秋冬に植える場合は、1度で充分です。

上手に植えられていれば、水やりをした後にへこんでしまうことはありませんが、へこんでしまった部分があるときは、へこんだ部分に土を足した後、再度灌水をしながら、突き棒で、へこんだ箇所を突きます。

さらに沈んでいく場合は、これを繰り返しましょう。突きが甘くて隙間ができていたところに、土が充填されて地表がへこんでいるので、そのフォローです。

植え付け後に支柱を立てる場合

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植えつけ後に支柱を立てる場合は、基本的には写真のような木杭を立てて、シュロ皮とシュロ縄で固定します。

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しっかり支柱をするほど、支柱自体が目立ってしまうので、どの程度まで支柱をしっかりするかは悩むところです。植木より支柱が主役になってしまうのは避けたいところですが・・・。

よほど風が強い場所で無い限り、私は支柱工をしません。支柱無しでも充分活着します。主役は支柱ではなく植木ですからねo(≧▽≦)o

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手前に低木が植わっていると、結び目を隠すことができます。株立ちの支柱は、縛りたい幹と幹の枝を通すように支柱を立てると、スッキリします。

支柱を立てる植木の本数が多くなる場合は、それぞれの植木の支柱が互い違いになるようにすると、支柱が目立ちにくくなりますよ。

完成です!

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最後に、邪魔な枝があれば、もう一度剪定して樹形を整えましょう。

お疲れ様でした。完成です!ヽ(^◇^*)/ ワーイ

「自分では難しそう」「どんな木を植えたらいいのか分からない」という方は、下のバナーの特設ページからぜひご相談くださいね。

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