人の視覚というのは、結構いい加減なものです。
同じ長さで揃えたり、同じ高さで揃えたり、バランスを合わせたつもりであっても、実際に肉眼で見てみると、「あれ?なんか違和感が?」なんてことも。
今回は、デザインのポイントのひとつとなる錯視についてご紹介したいと思います。
参考の図形については、結構いい加減に作成しているので、錯視自体の情報の正確性については考慮していません。
あくまで外構やお庭のデザインに活かすための参考という感じでご覧いただければ幸いです。
目次~もくじ~
錯視って?
目の錯覚によって、本来のものと違うように見えることをいいます。
ヘルムホルツの正方形
横のフェンスと縦のフェンスをつけるときに意識することですが、
フェンスやオーバードアなどの格子系の商品は、横のラインと縦のラインを選ぶことができます。
ここで、注意点があるのですが、この2つのラインは、高さが全く同じにも関わらず、実際に見てみると、違う長さや高さに見えます。
これはなぜでしょうか?
実は、人の視覚というのは、結構いい加減で、実際のものとは違うように見えることがあります。これを錯視の効果と呼んでいます。
今回のケースで代表的な錯視をご紹介しましょう。
これは、『ヘルムホルツの正方形』といいます。
どうですか?
上の図は、まったく同じ大きさの正方形なのですが、横のラインのほうが高さが大きく、縦のラインのほうが幅が大きく見えませんか?
横のラインのほうが高く、縦のラインのほうが間口が広く見える
色を見るときと同じで、面積が広くなればなるほど効果が顕著になってきますので、距離の長いものや高さのあるものを取り付ける場合は、かなり重要な要素となります。
高さを出したいときは横のラインで、間口を広く見せたいときは縦のラインでデザインしてあげると、物理的な寸法を超えた効果をもたらすことができます。
おまけ
これを普段の生活にも取り入れてみましょう。
どっちのほうがスリムに見える?太って見える?
例えば、お洋服の選ぶ参考に。
模様の方向が横の場合と、
縦の場合がありますが、これを比べてみると、反対の効果があるように見えませんか?
縦のほうがスリムに、横のほうが太って見えます。
ただこれは、服を着たときに膨らむ場合は、というような気もしますね。
実際にスリムな人が着れば、服が膨らむことはありませんから、結局は、
さきほどのフェンスのお話しと一緒で、横柄のほうが高さがあって幅が短く見えてきます。
錯視なので、個人差があるお話しですが、
こういう効果の積み重ねで、パッと見の印象というのは変わってきます。
外構やお庭のデザインを選ぶときに、
「縦と横がありますが、どちらも別に変わらないのでお好きなほうをお好みで選んでください。」
みたいに言われませんでしたか?
いえいえ、錯視という効果があるんですよ。たしかに好みというのもあるので、それ自体は間違ってはいませんが・・・。
格子のデザインは、今回ご紹介した錯視の効果が必ずあります。これを考慮に入れた上で選びましょう。
私の場合は、門扉などで高さが実際には低い場合は、横ラインで高さがあるように見せて、間口が狭いけど高さがある場合は、縦ラインで間口を広く見せるようにご提案しています。
もちろん、これを踏まえた上で、周囲の意匠の向きと調和するようなバランスを考えますので、必ずしもそちらのほうが良いか?と言われると逆の場合もありますのでご注意ください。
デザインって面白いですね(^^)
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