冬の植栽工事の様子をご紹介していきます(ノ∀≦*)ノ ご自分でやってみようという方にも分かりやすいように、解説風にしていますので、ぜひ参考になさってみてください。
道路側を植栽で飾っていきます。
施工情報
・邸名: I 様邸
・場所: 埼玉県さいたま市大宮区
・施工期間: 2 日間
・工事価格: 約 40 万円
施工前後写真
After
道路際の植栽なので、葉っぱが少しはみ出すような植え方をしました( *´艸`)
お花の植え替えが必要な花壇は、お手入れができる範囲内で。
Before
この狭さだと、高木は手がかかりすぎるので無理ですが、低木や中木などで維持管理していけば、ガーデニングを楽しむことはできます。
程良い花壇スペースなので、こちらを季節のお花を植えるスペースにします。
コンセプト
水やりをしやすく。
ガーデニングをする際は、水栓の数や位置が何より重要です。植栽の距離が長い場合は、数カ所に水栓を設置して、水やりをしやすくしましょう。ホースリールは、本体が重くてホールが丈夫で絡みにくいものを選びます。夏は毎日使うものですので、良いものにしておくと、グッと水やりが快適になります。一番使う道具ですので、しっかりこだわりましょう(ノω`*)
このホースリールがオススメです。長さは、最長で30mのタイプがありますので、広さや距離によって選びましょう。写真は、30mのタイプです。
季節の草花は場所を限定して。
季節の草花は華やかですが、水やりの回数も必要ですし、何より植え替えを考えると維持費がかかります。バラバラに植えると、中途半端な印象になってしまいますので、他の場所は樹木や宿根草で植えて、草花を植える場所は限定して、ギュッとまとめて植えましょう。
作業風景
作業前
昔に木を植えていたことがあったそうで、外構のリフォームに伴って、今回は再挑戦です(≧ε≦)
写真のように、すべて土のスペースではなく、歩く部分は舗装してしまったほうが管理がしやすくなります。
玄関前の植栽スペース。高木は植えられない広さなので、草花用ですね。
門柱足元のスペース。このくらいの広さだと、草花を植え替えていくには少し広いので、低木を使って、お花を植える面積は半分くらいにします。もちろん維持管理できる場合は、すべてお花でOKです。
こちらはすべてお花で。両サイド共、挑戦してみて維持が難しそうであれば、低木系に切り替えて、お花は鉢植えのみにしましょう。
使う用土と植物
・庭木用の培養土
・硬質赤玉土中粒
・木炭、ゼオライト
・お馬のたい肥
培養土がベースです。この培養土だけでも充分です。
盆栽や山野草に、というように書かれていますが、通常の植栽で使います。必ず『硬質』と書いてあるものを選びましょう。植物にとって良い土壌である『団粒構造』ができやすくなります。
牛ふんやバークはベチャベチャするので、これを好んで使っています。混ぜると土がサラサラパラパラになって、マルチングすると、土が締まりにくくなります。
プラスアルファとして、根腐れ防止の対策を。細かすぎると粉が飛ぶので、粉末のタイプではないものを選びましょう。
・ビルベリー
・キンマサキ
・トキワマンサク赤花
・トキワマンサク白花
・コンフーサ
・オタフクナンテン
・フィリフェラオーレア
土壌改良していきます。
あらかじめ土壌改良する分と、根鉢の分の土をすきとっておきます。写真のような面積だとレンガ2個分くらい下まで土をとると、スムーズに作業ができます。
このぐらいの高さで大丈夫です。土壌改良材がレンガ1個分、根鉢がレンガ半個分です。そこからマルチングをするので、完成高さは、レンガの天端から、2~3cm下くらいになります。
アップ写真。土がゴロゴロしている場合は、改良材を混ぜながら砕いていきます。大きな石は取り除きましょう。
まずは、根腐れ防止の対策から。木炭とゼオライトを入れます。
影の時間が長い場所や、水が乾きにくい環境の場合は、ゼオライトの量をもっと増やします。写真の木炭と同じくらいの分量が目安です。
お馬のたい肥を入れます。
土が隠れるくらいの量で。
硬質赤玉土中粒を入れます。重くて沈みやすいので、できるだけ最後に加えましょう。一番最後にしてしまうと、ゴロゴロして植えにくくなるので、培養土の直前がオススメです。
だんだん土の高さが上がってきました。
培養土を入れていきます。培養土で売られているものは、赤玉土、たい肥、根腐れ防止材などがすでに混ざっているものなので、それだけでも充分です。あとはお好みで配合を調整しましょう。
この時点で、花壇から土が溢れそうになっている場合は、土の量を減らしてください。植えていくと、更に土の高さが上がってきます。
混ぜていきます。土壌改良材の下の土を巻き込んでしっかり混ぜていきます。
パラパラのチャーハンのような土が良い土です。固い場合やベチャベチャする場合は、改良材が足りていませんので、もう少し足してみましょう。改良する土の最低深さは、植える植物の根鉢の高さです。今回は、30cmの深さを土壌改良しました。
多少ダマになっていても生育に支障はありません。この段階で、レンガ1個分下くらいの高さですね。既存土がパラパラになりました。
作業場を養生します。
良い仕事をするには、綺麗な作業場を!ということで、まずは養生からしていきます。
今回使用するのは、使い捨ての薄いタイプ。繰り返し使える厚いタイプは、作業後に洗わないと次回敷いたときに床面を汚してしまうので、使い捨てタイプがオススメです。
頻繁に使う場合は勿体ないですが、次使うまで期間が空くのなら、これをいくつか買っておくほうが、面倒くさくないし嵩張らないしで、便利です。一度使ったブルーシートって、畳んだときに結構嵩張るんですよね・゚・(ノД`)・゚・
新しいシートだと、綺麗で気持ちが良いので、良い仕事にも繋がりますしね(ノω`*) 環境整備。机が綺麗な人は仕事ができて、机が汚い人は仕事ができない。というあれです。(うろ覚え)
写真のように、花壇を巻き込んで敷くと、最後に残土を花壇内に簡単に戻せます。狭小地等でシートを折り畳む場合は、折り目が必ず下側にくるようにします。折り目が上側にくると、シートを外すときに土が飛び散りやすいです。
風でパタパタする場合は、培養土等を置いて重しにするか、養生テープを貼って、地面にとめていきます。風でシートが舞ってしまうと、すべてが水の泡になってしまうので、油断は禁物です。
あとで引っ張ったら外せるくらいの分を土で埋めていきます。あまり深く埋めると重たくて外せなくなってしまうので注意しましょう。
反対側はこんな感じです。こうしておくと、花壇と作業スペースの間に土が落ちないので、完成後の掃除がまったく必要なくなります。
建物や構造物に干渉する場合は、写真のように少し曲げて、立ち上がり面までシートがいくようにします。ぴったり折ってしまうと、シートと建物の間に土が溜まりやすくなります。飛び跳ねる場合は、角に重しを置いてから、もっと高い位置までシートを上げて、養生テープでとめます。
【×ダメな例】
写真のように折り目が上だと、作業後にシートを外したあとに、いつの間にか床面に土がこぼれてしまっていることがあります。シートを折って使用する場合は、気をつけましょう。
植栽は、最後のお化粧
長々と養生について書きましたが、これには理由があります。
それは、『植栽』という工事が、建物、外構、お庭などのエクステリアの『最後の化粧』だからです。
新築の場合は特にそうなのですが、最後の『植栽』で、外構や建物が土で汚れてしまうと、今まで積み重ねてあるそれらの仕事が、すべて汚く見えてしまいます。工事中の汚れは許されますが、完成直後の印象というのは、本当に大事ですからねo(≧▽≦)o
植える場所を決めます。
今回は一定のリズムで中木を植えていくので、中木の植える間隔だけ等間隔にします。養生テープなど、あとから簡単に剥がせるもので、印をつけます。赤鉛筆やビニールテープなどだと跡が残ってしまうので気をつけましょう。
例>距離6.0mの花壇で、5本を等間隔で植える場合→6.0m÷5本=1.2m。両端の間隔は、等分の半分にするとバランスが良くなるので、
[花壇の端]0.6m[木]1.2m[木] 1.2m[木] 1.2m[木] 1.2m[木] 0.6m[花壇の端]
にします。
愛用しているコンベックスです。ステンレスのタイプは高いですが、錆びずに何年も使えるので長い目で見ると、お得です。5.5mだと、たまに短く感じるときがあるので、7.5mあると快適です。
背の高いものから植えていきます。
トキワマンサクの白花。
葉のアップ。
幹のアップ。
トキワマンサクの植え方は、長くなったので、記事を分けました。耐根ポットの剥がし方はこちらをどうぞ→「トキワマンサクの植え方」
完成高さとまったく同じ高さになるようにします。今回は、低木も植えるので、もう少し土の高さが上がります。根鉢の上端が完成高さです。
『ビルベリーの植え方』
仮置きしたら、向きを決めます。麻布で根巻きしてあるタイプは、外さずにそのまま植えます。外してしまうと、根鉢が崩れてしまうので気をつけましょう。
ずらして植え穴を掘ったら、
根鉢を置いて、土を戻していきます。
棒で突きながら、隙間のできないように植えていきましょう。
残りの樹種のご紹介をしていきます。まずは、ビルベリー。
葉のアップ。
幹のアップ。
キンマサキ。
葉のアップ。
幹のアップ。
トキワマンサクの赤花。
葉のアップ。
幹のアップ。
ご紹介している間に、植え終わりました~(ノω`*) 次は低木です。
低木を植えていきます。
写真は、フィリフェラオーレア。
ビニールポットを外して、
植えていきます。
角に植える場合は、この部分に隙間が空かないように注意します。
根鉢の高さは、地面とまったく同じ高さです。
写真は、コンフーサとオタフクナンテン。
土の高さが揃いました。読み通りですね(*´ェ`*)ノホッ
道路側から見るとこんな感じ。これを繰り返していくと、
こんな感じになりました。
木を植え終わったら、ブルーシートを回収します。下草の植栽でも汚しそうな場合は、敷きっぱなしで最後まで作業します。
真上に引っ張って、ゆっくり揺らしてあげると、
作業箇所がほとんど汚れません。
落ち葉だけ回収して、残土は花壇内へ戻してしまいましょう。床面が汚れてしまった場合は、掃き掃除をします。
ここでいったん水やりをして、土のへこんでいるところがあれば、培養土を補充します。
大丈夫そうですね。
下草や草花を植えていきます。
壁やレンガの高さがある場合は、垂れる植物を使うとお洒落度が増します。ここでまた水やりをしましょう。へこんでいるところがあれば、培養土を補充します。
マルチングをします。
すべて植え終わったら、マルチングをして、最後に軽く灌水します。
外から見ると、かなりギュウギュウに植わっているように見えますが、実は、結構スッキリしています。お花を植える場所以外は、あくまで管理を楽にするような植え方で。。。
水やりの距離が遠い場合は、水栓を増設しましょう。「ホースをここまで引っ張ってくるから大丈夫。」なんていうのは、挫折するきっかけになります。水やり道具は、お庭の一部です。
このホースリールも、砂利上から、通路のほうに持ってくると更に水やりが快適になります。格好良いので、隠す必要もありませんしね( *´艸`)
お花を植えます。
玄関前のお花を植えるスペースは一番最後に。要領は、寄せ植えをするときと、まったく同じです。大きめな寄せ植えをつくると思えば、バランス良く植えやすいと思います。
玄関周りが一気に華やかになりました。
オダマキが結構良い味を出していますね。
縦位置だとこんな感じ。こちらは白色ベースです。
左側の花壇の半分、門柱の右側は、低木や多年草で植えました。この時期だと、草花で背丈のあるものがないので、木で高さを出してあげます。
こちらは色を入れて。前を通ると、フワッとラベンダーの良い香りがします(≧ε≦)
使用した草花
・コロキア ラージリーフ
・コトネアステル
・ロフォミルタス マジックドラゴン
・アキシラリス セイヨウイワナンテン
・斑入りジャスミン ミルキーウェイ
・バコパ ライムバリエガータ
・バコパ コピアシリーズ
・ローダンセマム アフリカンアイズ
・イベリス ホワイトウェディング
・ホワイトシャガ
・オダマキ ビーダーマイヤー
・ミヤマホタルカヅラ
・ヘリクリサム
・ネメシア サンサシアプラス
・サクラソウ ウインティー
・ラベンダーシフォン
・ユリオプスデージー
・ビオラ
完成です!
ツルニチニチソウが垂れて良い感じです。ハツユキカズラをその間に植えました。
既存のフェンスからもピョコピョコと葉っぱが飛び出てて良い感じです。
壁面タイルの凸凹も素敵。
お花が咲いていなくても、いろいろな葉っぱがあって、賑やかな印象になりました(*ノ∀`)ノ
寄せ植えの詳細はこちら
こちらも長くなったので、記事を分けました→「【冬の寄せ植え】置物を効果的に使って渋く賑やかに。」
以上、お読みいただきましてありがとうございました。記事のシェアやトップページへ戻る方は、この記事の最下部からどうぞ。
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